松之山温泉合同会社まんま

まんまの朝まんま

朝ごはんプロジェクトのパイオニア、それが松之山

松之山ではすでに数年前から「おいしい朝ごはんプロジェクト・まんまの朝まんま」と称し、地元旅館が合同会社「まんま」を立ち上げ活動を行ってきました。

今や新潟全域にわたって行われている「朝ごはんプロジェクト」のモデルケースを生み出したのがこの松之山なのです。

年間を通したメニュー開発にあたっては、アドバイザーとして東京都内で日本料理店「しち十二候」を2店舗営む齋藤章雄氏(平成20年度東京都優秀技能者<東京マイスター>)をお迎えし、松之山商工会も一緒になって行いました。

常に一貫したコンセプト「古くから松之山に根付いている郷土料理を現代風にアレンジ・洗練させる」を守りつつ、変わった料理や非日常的な料理ではないもので、お客様に松之山温泉らしさを感じてもらうことを目指して活動をしています。

松之山地域で昔から根付く「身土不二」の思考

松之山地域で観られる棚田の景観の美しさはもちろん、その棚田米の美味しさは言うまでもありません。美味しいごはんに合わせる食材もまた、大自然に囲まれた松之山の豊富な野菜たちです。

松之山では昔から「身土不二(その土地のものをその土地の旬に食することが身体には良い)」という考え方が根付いています。

だからこそ松之山を訪れた人たちにも同じ様に、「この土地で、この土地の旬のものを食べて欲しい!」とスタートしたのが「朝ごはんプロジェクト」の基となった「おいしい朝ごはんプロジェクト・まんまの朝まんま」なのです。

「美味しいごはんをよりいっそう美味しく食べられる付け合わせを、松之山共通メニューとして各旅館で提供しよう!」「そして松之山らしさをみんなに知ってもらおう!」これがプロジェクトメンバーの強い想いです。

(時期などによって、提供している旅館とそうでない旅館がございますので、ご予約の際はご確認願います)

春:山菜朝まんま身土不二の精神宿る土地で、春を味わう

松之山温泉の朝ごはんには、身土不二(その土地でその季節にとれたものを食べることが健康に良いという考え方)の精神が息づいています。豊かな自然と水と農作物に恵まれた松之山の春の朝ごはんは、その精神に従い、山菜をメイン食材に選定。地元で採れた山菜に「まんまの味(み)」を合わせます。「まんまの味」とは、味噌・醤油の実・酒粕・塩の子の4つの発酵食を合わせたオリジナル味噌のこと。旅館をはじめとする地元の人たちと作ったもので、お土産としても人気の商品です。これらを陶板で香ばしく焼き上げて提供するのが「山菜朝まんま」のスタイル。シンプルな材料だからこそ、山菜の種類や「まんまの味」の配合量、焼き加減によって、旅館ごとに個性が生まれるところがおもしろさのひとつです。名物の棚田米とともに、お召し上がりください! 地域の生産者との連携によって結実した朝ごはんです。

夏:やたら朝まんま夏野菜を「やたら」と細かく刻み、「やたら」美味しい郷土料理

地元で採れた夏野菜を中心に、5種類以上の食材を合わせ「やたら」に細かく刻んだ松之山地域の伝統料理、それが「やたら」です。その「やたら」を使った「やたら朝まんま」がこの夏の朝ごはんのお供です。「やたら」の基本ベースは大根の味噌漬けです。そこに糸うり、しその実、かぐら南蛮などの夏野菜を細かく刻んでつくります。ですが今回のメニューは「夏のメニューなのでサッパリとした方がいいのでは?」という意見もあり、本来の味噌味にこだわらず、味付けも各旅館にまかせることにしました。

秋:きのこ朝まんま美しい棚田の風景が育てる秋の実り

大自然の中で大切に育まれた棚田米のおいしさはもちろんのこと、松之山は天然と養殖によるきのこの種類と収穫量が多いことでも有名です。きのこは低カロリーで食物繊維が豊富。近年、女性に人気の食材です。地元ならではの郷土料理を「身土不二(その土地のものをその土地の旬に食すことが身体には良い)」の考えのもと、美味しい棚田米ごはんに合う食材は何かと考えたところ、「この美味しさや魅力を広く伝えたい」と、かくして、きのこづくしの朝ごはんとなったのです。

冬:とろろ朝まんま天然の自然薯知られざる成長過程

松之山のとろろは、もちろん天然の自然薯。長くまっすぐに伸びた自然薯の姿は一見の価値がありますが、これがなかなか手間のかかる食材なのです。自然薯は、成長過程で表面に付いた傷から細菌が入ると形がいびつになるのだとか。まっすぐ育てるには、こだわりの土と、細菌が入るのを防ぐという手間がかかるため生産数が少なく、当初は各お宿が毎日朝ごはんで提供するだけの必要量が揃わないかもしれないという心配もありました。しかし、十日町の自然薯をつくる農家さんのご協力により実現! 地域の生産者との連携によって結実した朝ごはんです。

食材供給の目途は立ったものの、現在の「とろろ朝まんま」にたどり着くまでには工夫が必要でした。実は、天然の自然薯はかなり粘りが強く、おろしてそのままごはんにかけてみると、ベストな食感とはいきません。そこで検討を重ねた結果、“大根おろしで伸ばす”という工程をプラスすることになりました。自然薯の風味に大根おろしの辛味がアクセントとなり、粘りもほど良くさらりと食べやすい。かくして、栄養抜群の「とろろ朝まんま」の完成です!